子どもの矯正歯科治療

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小児期の矯正治療について

治療を始めるタイミングは?

治療を始めるタイミングは?

当院で小児期治療を始めるタイミングは、前歯(上4本 下4本)が永久歯に生え変わった頃(おおよそ7〜10歳頃)です。前歯以外の生え変わりが多く進んでいる場合は、その年齢範囲であったとしても、永久歯列の矯正治療が適用になる場合があります。生え変わりの年齢は個人差がありますので、もしお子さまのお口を見ても分からない場合はご相談までお越しください。

小児期の矯正治療は何をするの?

治療の目的は、症状に合わせて様々です。
前歯のでこぼこや、すきっ歯をキレイにする(見た目と虫歯予防の向上)
前歯のでこぼこや、すきっ歯をキレイにする(見た目と虫歯予防の向上)
奥歯と前歯の咬み合わせの改善(開咬・出っ歯・受け口など)
奥歯と前歯の咬み合わせの改善(開咬・出っ歯・受け口など)
犬歯が生えるスペースを作る(八重歯の予防)
犬歯が生えるスペースを作る(八重歯の予防)
あごの骨の成長発育を誘導(あごの大きさや曲がりの補正)
あごの骨の成長発育を誘導(あごの大きさや曲がりの補正)
舌の正しい使い方の指導・筋機能訓練 MFT(ベロを前に突き出す癖の除去)
舌の正しい使い方の指導・筋機能訓練 MFT(ベロを前に突き出す癖の除去)
骨の中に埋まって生えてこない歯や、ズレた位置から生えてきた歯の牽引
骨の中に埋まって生えてこない歯や、ズレた位置から生えてきた歯の牽引
例えばでこぼこの見た目が心配な場合でも、他の問題もお持ちの場合があります。患者さんやご家族、かかりつけの歯科医師が気付かないことも、矯正専門の歯科医院の検査で明らかになることがあります。

お子さまの治療法は?

お子さまの治療法は?

検査を行った後の診断では、上記のような複数の問題に対する治療の順序、使用する装置、治療期間などの具体的な治療計画を立て、分かりやすく説明を致します。また、3Dシミュレーションで治療後の歯並びをご確認頂きますので、お子さまにも容易にイメージして頂けます。

治療途中に予定していなかった装置が増える、治療のゴールがわからない、いつ終わるのか分からない、治ったと言われたが結果に不満がある、ということがないよう、診断時に治療の全体像をご説明致します。

小児期の矯正治療で治らない歯並びは?

小児期の矯正治療では、前歯と6才臼歯以外の永久歯については、治療の対象外になります。また、永久歯の抜歯を伴う矯正治療のように、前歯を大きく後方へ移動し、突出した口元をキレイなシルエットに改善することは困難です。

小児期の矯正治療のメリットとデメリット(お子さまによって異なります)、「どこが治り、どこが治らないのか」を治療開始前によくご理解頂くことが大切です。場合によっては、小児期の矯正治療を進めずに、永久歯が生え変わるまでお待ち頂き、永久歯の矯正治療から始めることもあります。

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お子さまへの負担が小さい装置

当院ではできる限り、取り外し可能な装置を使用します。治療中に下記のようなトラブルが起きないよう、お子さまに安心してお使い頂ける装置を選択しています。

  • 歯磨きが上手くできず虫歯や歯肉炎のリスクが増える
  • 装置が頬の内側や舌を傷つける
  • 装置がお口の中で壊れて食事や会話が困難になる
  • 装置を嫌がって使わない

マウスピース型矯正装置(インビザライン)

  • 薄く透明なアクリル製の矯正装置を装着し、歯を動かします。
  • 装置の形は滑らかで、使用時の痛みや不快感は大きくありません。
  • 装置の着脱は容易で、お子さま本人にお任せできます。
  • 歯磨きは装置を取り外して行えますので、虫歯のリスクを増やしません。
  • お食事は装置を取り外して頂けます。
  • 従来のワイヤー型装置に比べて来院頻度は少なく(おおよそ2ヶ月毎)、急患のトラブルもありません。

ヘッドギアー

  • 出っ歯・受け口・八重歯の予防のために使用します。
  • 在宅時や就寝時のみ装着します。
  • 装置の着脱は容易で、お子さま本人にお任せできます。
  • 使用時の痛みや不快感は大きくありません。
  • 歯磨きは装置を取り外して行えますので、虫歯のリスクを増やしません。
  • 来院頻度は3,4ヶ月毎で、急患のトラブルもありません。

バイオネーター

  • 出っ歯・受け口・過蓋咬合に使用します。
  • 在宅時や就寝時のみ装着します。
  • 使用時の痛みや不快感は大きくありません。
  • 歯磨きは装置を取り外して行えますので、虫歯のリスクを増やしません。
  • 来院頻度は3,4ヶ月毎で、急患のトラブルもありません。

スプリント

  • 顎関節症や顎の形の非対称がある場合に使用します。
  • 在宅時や就寝時のみ装着します。
  • 使用時の痛みや不快感は大きくありません。
  • 歯磨きは装置を取り外して行えますので、虫歯のリスクを増やしません。
  • 来院頻度は3,4ヶ月毎で、急患のトラブルもありません。
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治療例について

当院のwebサイトでは、厚生労働省の「医療広告ガイドライン」に従い、治療例を掲載しておりません。初診相談にて、矯正装置や症状ごとの治療例をご覧頂いております。

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Q&A

小児期の矯正治療は必ずした方が良い?

小児期の矯正治療は「顎を拡げれば歯並びが治る、永久歯を抜かずに治せる、だから必ずした方が良い」という文章を目にすることも多いと思います。しかし、お子さまの症状によってはそうとも限りません。以下の歯並びでは、小児期の矯正治療で顎を拡げても治らず、永久歯の抜歯を伴う矯正治療が必要になりますので注意が必要です。

  • 歯と骨の大きさのアンバランスが非常に大きい(重度のでこぼこ)
  • 上顎と下顎の骨のアンバランスが非常に大きい(重度の出っ歯や受け口)
  • 口元全体の前突、口が閉まらない、口ゴボ

また、奥歯の生え変わりは13〜15才までかかり、身長が伸びる間は顎の骨も成長しますので、小児期の矯正治療が終わった後もお子さまの歯並びやお顔立ちは変わります。よって、矯正治療のゴールを「①永久歯全体の咬み合わせ」と「②お顔全体に対する口元の審美性」と考えると、小児期の矯正治療を行っても永久歯列の矯正治療が必要になる場合があります。

小児期の時点で永久歯列の矯正治療の必要性が明白な場合には、小児期の矯正治療に多くの時間と費用を費やすメリットはあまり多くありません。お子さまに必要のない負担を強いないよう、小児期の治療が必要かどうかの判断はとても重要です。当院では診断時にご説明をしております。

小児期の矯正治療は早く始めたほうが良い?

「小児期の矯正治療はできるだけ早く始めたほうが良い」という情報が溢れているため、ご相談にいらっしゃるご両親さまが「もう手遅れかもしれない」と気に病んでいらっしゃることも珍しくありません。

当院では、矯正治療を開始するタイミングは「前歯(上4本 下4本)が生え揃った頃」とお伝えしています。歯の生え変わりは個人差があり、何歳という区切りはありませんが、6歳以下では早すぎると考えています。

あまりに早く治療を開始しても、早く治療が終わるわけではありません。治療の長期化はお子さまにとってもご両親さまにとっても大きな負担になります。治療開始のタイミングの判断は、お子さまの症状によって異なり、矯正治療の専門的な知識と経験が必要です。

またこの点につきましては、お口の中を診察しないと判断できませんので、お電話などのお問い合わせにお答えすることができません。ご相談までお越しください。

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